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住民の命と財産を守る技術者集団 株式会社本木建設【飯山市の企業紹介】

UIJターン者の採用に積極的な企業と連携し、長野県飯山市への移住転職・就職を支援する「飯山市移住者就職支援連携」。登録されている企業を取材してご紹介するシリーズです。

実際にどんな仕事をしているの? 未経験者でも大丈夫なのか? 興味はあっても、なかなかわかりにくい、会社のあれこれをお聞きしてきました。

第1回は、地域のインフラや雪国いいやまの暮らしを支える地元企業、株式会社本木建設です。代表取締役社長の江口秀行さん、工事課長の北川祐輔さんにお話をお伺いしました。

株式会社本木建設 インタビュー

江口秀行さん

株式会社本木建設
代表取締役社長

プロフィール 建設業を営む家に生まれ、子供の頃から建設業のものづくりの魅力にあこがれを抱く。設備会社勤務を経て、1984年(昭和59年)本木建設入社。工事部の現場見習いからはじめ、現場代理人、監督技術者として29年間、建設現場を手がける。2013年(平成25年)代表取締役社長に就任。

まずは、株式会社本木建設の歴史について教えてください

江口秀行さん(以下、江口) 先代の本木信仁が、1950年(昭和25年)に本木組を創業。高度経済成長期の時代だった1965年(昭和40年)に株式会社化され、本木建設となりました。

その後、数々のご縁をいただきながら、一歩、また一歩と歩みを進め、今年で57年目になります。私は5代目の社長になります。

事業内容について教えてください

江口 総合建設業を名乗る弊社は、多岐にわたる工事を手がけています。

橋梁の修繕工事、治山砂防工事、堰堤工事、国道や市道の維持補修工事、電力鉄塔基礎工事、変電所内リニューアル修繕工事、新幹線消雪基地内修繕工事など、地域住民のライフラインにつながる多くのものに関わっています

本木建設が手がけた、飯山市照岡の砂防道路工事現場

具体的には、どのような工事を手がけたのでしょうか?

江口 たとえば、1991年に飯山市富倉地区に開通した富倉トンネルは、大手企業と組んだ建設企業共同体の構成員として、工事に携わりました。

飯山市から新潟県上越市につながる国道292号では、富倉トンネルの他にも、有尾トンネルの工事や道路の改良、スノーシェッドの工事なども手がけました。特に道路工事では、飯山の発展のために尽くしました。

富倉地区とはそんなご縁があり、毎年5月に開催されていた「とみくら市」を協賛させていただいたり、ボランティアで道路の清掃活動も行っています。

また、2015年の北陸新幹線 飯山駅開業に向けては、千曲川口にある東口広場整備工事を手がけました。他にも、中野、飯山、上越にある新幹線消雪基地の維持修繕やリニューアル工事も担当しています。

現在の北陸新幹線 飯山駅千曲川口広場の様子

雪の多い飯山市ですが、冬はどのような仕事をされていますか?

江口 大型工事では、冬に施工を継続する工事もありますが、冬は除雪と、道路維持修繕がメインの仕事になります

県や市から発注される除雪業務は区域割りがあって、弊社では飯山市南部を中心とした国道292号や117号、市道除雪を担当しています。

他にも、北陸新幹線の消雪基地の除雪や、市内の大型商業施設の駐車場などの除雪も請け負っています。

道路の除雪は公共事業でもあります。感謝を込めて、仕事をさせていただいているという気持ちで除雪を行っています。急な積雪にもこまめに対応するよう、弊社では心がけています。

これは社員にもよく言っているのですが、弊社の仕事は、住民の命と財産を守る仕事なんです。特に災害発生時には、地域住民の命と財産を守る技術者集団であるという誇りを持って仕事をしています

働いている社員の方々について教えてください

江口 社員数は現在26名です。うち技術職が19名。品質・安全管理の業務については女性職員も活躍しています。

飯山市内はもちろん、中野市、長野市といった近隣市町村から通っている社員もいます。

ほとんどが他の企業を経験してから入社した転職者ですが、地元中学校での職場体験プログラムがきっかけとなり、高校卒業後に弊社に新卒で入社した社員もいるんですよ。

本社社屋前に社員が集合!

研修や資格取得のサポートはありますか?

江口 自分自身もそうでしたが、最初は誰でも初心者です。入社後はまず、配属部署の先輩から仕事を教えてもらう。私は「現場では自分以外はすべてが師匠である」ということを悟って仕事をしてきました。

建設の仕事に欠かせない専門資格や、機械操作免許の取得については、研修や講習会への参加、受験料や受験会場への交通費など、会社で全額サポートしています。社員同士で勉強会をしたりもあるようですね。

休日や残業について教えてください

江口 働き方改革関連法により、時間外労働の上限などの規制が設けられ、2024年4月からは建設業にも規制が適用されることになります。それにむけて準備を進めてきました。

弊社は土・日曜日休みの完全週休2日制。祝日、お盆と年末年始の休暇を含めて、今年度の年間の休日は126日。そのほかに年次有給休暇もあります(初年度は7日間)。

勤務時間は8〜17時。残業については、繁忙期はそれぞれの現場での仕事が終わった後に、会社に戻って書類仕事といったこともあります。

金曜日はノー残業デーとしています。金曜日は早く帰って、充実した週末の休みを過ごしてほしいと思っています。

現在、社員は出社して顔を合わせてから現場へ行っているのですが、今後は、現場に直行直帰するといったシステムも検討中です。

オフィス内の様子

働きやすい職場づくりの取り組みをされているのですね

江口 働きやすい職場を目指す取り組みのひとつとして、長野県の「社員の子育て応援宣言」に登録しています。

実はちょうど先日、技術職の女性社員が、産前産後と育児休暇を経て職場復帰しました。この先も、時短勤務や有給休暇を柔軟に取れるよう支援していきます。

また、安全で健康的な職場環境を提供することを目的として、労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格であるISO45001の承認取得を目指しています。

未経験者の場合、給与水準はどれくらいになりますか?

江口 技術職の給与は月18万円〜43万円。高校新卒入社の場合で、月18万円からということです。加えて年2回の賞与があります。

御社ではどのような人材を求めていますか?

江口 弊社では現在、技術者の社員を求めています。未経験でも大歓迎です。入社して資格を取って、第一線でがんばっていただきたい。

経験よりも人物次第ですね。やる気があって、例えば「力仕事はまかせとけ!」といったようなアピールをしていただけるといいですね。

年齢の制限も特にありません。弊社は創業当時から定年が65歳なんです。長く働き続けることもできます。

最後に、飯山市への移住・就職を考えている方へ、メッセージをお願いします

江口 飯山市はやっぱり四季折々がはっきりしているのが大変いいところ。四季ということは、飯山の冬の雪も経験しなくてはいけないことになります。

そういった部分で建設業というのは、暮らしていく上で必要な除雪の経験も積めますし、地域に貢献することもできる仕事だと思います。

弊社は完全週休二日制で金曜日がノー残業デーということで、週末はあちこちに出かけたりして楽しんでもらいたいですね。

社員紹介

転職して本木建設に入社。ほぼ未経験から、実務経験を積んで国家資格を取得。現在は工事課長を務める北川祐輔さんをご紹介します。

北川祐輔さん

株式会社本木建設 
工事課長

飯山市で生まれ育った北川さんは、警備会社などを経て、2011年、28歳の時に本木建設に入社。建設業界の経験はほぼゼロからのスタートでしたが、現場で実務経験を積みながら、会社の支援も受けて、国家資格である1級土木施工管理技士を取得しました。

入社4年後の2015年に、工事課長に就任。北陸新幹線 飯山駅東口広場の大規模整備工事の際は、現場代理人として現場の管理に携わりました。また、大型特殊免許も取得し、冬季は除雪車オペレーターとしても活躍しています。

本木建設入社後、人と関わることが多くなったと言う北川さん。仕事は決して楽ということはありませんが、地元の人に喜んでもらうことがやりがいにもなっているそうです。

プライベートでは昨年、念願のマイホームを新築。「妻と4人の子どもたちの笑い声を励みにしながら、日々の仕事に取り組んでいます」と、笑顔で語ってくださいました。


(取材日:2023年7月)

会社情報

株式会社本木建設

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