[この記事は2018年3月14日に公開したものを再掲載しています]
かつて千曲川では、上田市のあたりまで鮭が遡上していたそうです。
千曲川に沿って南北に広がる飯山市の北部、ダムのある西大滝地区の上流で、鮭の稚魚を放流するイベントが行われました。
鮭の稚魚を放流したのは、地元の小学生たち。安全のためにライフベストとヘルメットを装着して、小さなバケツの中で元気に動く稚魚を川に放しました。
鮭はどこを旅して、ふるさとの川に戻ってくるのか?
稚魚の放流の前に、鮭の生態についての学習会が「いいやま湯滝温泉」で行われました。
川を下り日本海にたどり着いた鮭は、宗谷海峡を抜けてオホーツク海へと向かいます。さらにアラスカ湾まで行き、海で4年ほど過ごしてから、産卵のためにふるさとの川に戻ってくるのだそうです。
これを「母川(ぼせん)回帰」と言うのですが、その仕組みは? というと、鮭はふるさとの川の水のにおいを覚えているという説や、元々いた場所や移動した場所を座標としてとらえる能力があって、それを頼りに戻ってくるという説などがあるようです(はっきりと解明されていないそうです)。
過酷な旅をする鮭がふるさとの川に帰ってくる割合はかなり低いのですが、河川の環境をよくすれば、それだけ戻ってくる数も増えるそうです。
そんなことを意識しながら、今回放流した鮭の稚魚が千曲川に帰ってくる日を楽しみに待ちたいですね。