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飯山では普通に使ってます。雪国暮らしが快適になる「かんじき」を作りました

生まれも育ちもほぼ東京、雪国暮らし2年目の地域おこし協力隊Rです。飯山市内のちょっと標高が高いところに、この冬はじめて長期滞在している方が「ないと困るので、近所の雑貨屋でかんじきを買いました」と言うのを聞いて、ちょっと驚きました。

周囲に聞いてみると「かんじき? 4つくらい持ってるで~」という方もいて、かんじきは昔をなつかしむレトロなアイテムというわけではなく、雪国いいやまでは現在も普通に使われているようです。

かんじきについて認識を新たにした1月下旬、雪と寺のまち飯山を楽しむイベント「いいやま雪ざんまい」で、かんじき作り体験ができるということで参加してきました。

雪踏み用のかんじきを作ります

今回作るのはこんな感じのかんじき。主に「雪踏み」用ということです。これを履いて歩いて雪を踏み固め、歩きやすいように整えたりするのに使うそうです。

材料は竹で作られた枠とサイザル麻のロープのみ。枠の部分はすでに輪になり針金でしばられてできあがっていました。竹はチシマザサとのこと。…それって春に山で採れる、根曲がり竹ではないですか!

ロープを適当な長さに切って、まずは最初のひとしばり。ここがつま先部分になります。

次に、こんな風に枠の両側にロープを巻き付けていきます。かかと側はロープをクロスにしてしばって結びます。

かかと側からつま先側に向かって、ロープをジグザグにかけて網のようにしていきます。

かかと部分に短いひもをゆるめに取り付ければできあがり。

完成したかんじきはこちら。

かんじきの履き方のポイントとは?

それでは、肝心な履き方を教わりましょう。

(1)つま先の上でロープを固くしばる

(2)網になった部分に、ロープを後ろから前に通しながら、足の甲の上でクロスさせる(1または2回)

(3)最後はかかと部分にロープを通し、足首のところでぎゅっとしばる

ここがポイントです! ロープは「後ろから前に」通しましょうトラックの荷台の荷物も、そうやってしばると緩みにくいのだとか。

自分で作ったかんじきを履いてみました。
かかと部分のロープがしっかりとフィットしているのが分かりますでしょうか?

しばり具合がちょっとゆるめですが、履き方のポイントを教えてもらったおかげで、歩いていても緩むことはなかったです。

かんじきで新雪の上を歩いてみよう!

イベント会場である「飯山市文化交流館 なちゅら」の庭には、大きなかまくらや雪のすべり台が作られていました。さっそく新雪の上を歩いてみます。

かんじきを履くことで雪に対する接地面が多くなり、体重が分散されて新雪の上でも足が沈みにくくなります。

爪がないので斜面を登ったりするは難しいですが、こんな風に平地を歩くなら、スノーシューでなくても十分。しかも軽い!

かんじき作りと履き方を教えてくれた、雪国暮らしの達人

今回かんじき作りを教えてくださったのは、主に北信州をフィールドにするネイチャーガイドであり、飯山市の公認観光ガイド「飯山ふるさと案内人」でもある、畔上正雄さん。

一昨年、飯山市木島地区に購入した古民家を暮富人舎(くらふとしゃ)と命名し、そこに集う人たちとクラフト作りをしたり、鍋を囲んだりして楽しむ「夕焼苦楽歩(ゆうやけくらぶ)」の主宰もしています。

会場には、使い込まれていい色になっている畔上さん所有のかんじきがいくつか展示されていました。枠の素材やかたち、ひものしばり方もいろいろあるようです。
斜面を登れるように木製の爪をつけたかんじきもありました。

 

ということで、雪国暮らしのツールをまたひとつ手に入れました。しかも自分で作ったかんじきなので、愛着もひとしお。マイかんじき、いざというときに使えるように車に積んでおきます。

一緒に写っているのは、こちらも雪国暮らしの必需品、車に積もった雪を落とすスノーブラシ、そして雪が入らないように履き口がしばれる長靴です。